平八茶屋
創業430年現ご当主で21代目という歴史ある京料理を代表する料亭。21代他の血筋を入れることなく、直系でつながっている。代々ご当主は料理人でなければならないという家訓に基づき、料理人兼経営者という両面を持つ。それは料理を分からない者が料亭の経営はできないという思い、後継者を育てるための見本を示す想い、そして何よりどんなに世の中が変わって、厳しい経営状態になってもご当主とその家族(女将さん)がいれば、規模を縮小しても商売は継続できるという思いがある。
こちらの会長が良くおっしゃっているのは「時代に迎合するなかれ、時代に求められる企業となれ」である。単なる流行りを取り入れるのではなく、時代の流れを長い目で見て、そこに合わしていくことが継続の秘訣であるということ。残すべきは残すが、変えるべきは躊躇なく変えていく、その経営方針は初代から引き継がれている。商売の形態も鯖街道沿いの雑貨屋から宿屋、料理屋と変遷しており、その料理も川魚料理から海の甘鯛料理へと変わってきた。それはその時代時代の交通事情、当社へのニーズの変遷を忠実に取り入れ、変わってきたことの証である。現21代目ご当主はインターネットの活用を最優先に置き、様々な発信を行っている。伝統を残し、その伝統をいかに伝えるべきか、無くしてはならない日本の文化(食だけに限らず、生活様式の文化も含めて)守っていく。しかし食事の内容も今の方々が美味しいと思ってもらえる味付けは食材を大胆に取り入れていくことに躊躇はしない。
それができるのは、その根底に創業以来続く「とろろ麦飯ご飯」が当社の基盤として残されているからと言えよう。参加者の方々には中国では今はもうない過去の文化の継承方法を日本のこのお店で感じていただいた。
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